ある可能性は閉じ、別の可能性が開かれた。
『るろうに剣心』の斎藤一なら、こう言うに決まっている。「敵前逃亡は士道不覚悟!」と。
ここ3週間のことを振り返りたい。身の回りでいろんなことが起きた。
まず、母が壊れた。もうずっと慢性的な精神状態なので、いまさらではあるのだが……。
ここ1年、特に批評再生塾の課題もあって(仕事もしてたけど)、
ロクに相手をしてなかったのがいけなかった。3月に入ったら、もう露骨だった。最終課題に向けて、頭のモード切り替えが凄かった。昼間の制作会社のこと考えているか、論考か、つまりどっちも広告のことを別ベクトルで考えていた。
しかし、あの寸前までは楽しかったなぁ。きっとあの多幸感がいけなかった。「何か」を呼んでしまった。
そして、これがいちばんヤバいことなのだが――批評再生塾の最終課題を提出できなかった。敵前逃亡と呼ばれても仕方がない。けっこう恥ずかしい。
泣いた。仕事で味わう悔しさとも違う、深い悲しみだ。それは、失恋に似ている。もう取り返せないのだから。
環境を整えるのも実力のうちだと思っている。だから悪いのは私だ。
それでもやっぱり、思う。「どうしていつもこうなる?」と。こういうことは少なくとも20年以上、私の身に起きている。無限ループから抜け出せない感じがして、背筋が凍った。それは終わりの始まりだろうか、とか。
しかし、某同人誌の論考を書いていてよかった。
ひどい状況で申し訳なさすぎるのですが、メンバーに助けられた。
泣いた。
泥酔して人に迷惑かけたときに、感じるあの温もり。そんな人の温かさだ。子どもにはわからない、あれだ。
ループから抜け出せる気がする。