R.I.P と書きながら前に進む
noteはボチボチ書いていたけど、数ヶ月の間、こちらを更新していなかった。理由は、ただのサボりではない。下書きにしておいたある人への応答が書きかけで、そのまま急逝してしまったからだ。その記事は、もう届かない。
投稿画面の一覧に表示される、そのタイトルが辛くて、乗り越えるのに時間がかかってしまった。
久しぶりに、身近に訪れた死だったのと、最後に会ったのが画面越しだったことで、気持ちの整理がつかなかったのかもしれない。
20代前後は周りでどんどん誰かが亡くなっていった。だから、「30まで生きるわけがない」と信じていた。サブカル気質(というより当時は相当に重症)だったことも相まって、まさか40過ぎても惨めなまま生きているなんて、夢にも思わなかった。
しかしこれでは祖母の口癖と同じになってしまう。祖母は「わたしゃもうすぐ死ぬんだから」と言いながら30年以上生きた。同じ轍を踏んでしまうので、もういくつまで生きてもいいやと思うことにした。
これから年を重ねれば、こういうこともまた増えていくだろう。胸に刻んで生きていくしかない。
そして今週末は、その人と最後にコンタクトをとったオンラインイベントの2022年版に参加する。予定を確認するたびに「あぁそういえば……」と思い出すことで向き合えたというか、自分の中で踏ん切りがついたようで、「投稿リストを更新してもいいや」という気持ちが自然と芽生えた。
なぜか胸に去来したのは川村結花の「Here there」という曲だ。「忘れないから思い出さない」という一節は、もしかしたら意地を張りながら前に進まないといけない時もある、そんなことをふまえた唄なのかもしれない。初めて聴いた20代前半には思いもよらなかったことだけど。