事務所にバイクが趣味というナイスミドルがいる。「バイクが趣味」というと金ピカじゃらじゃら付いてるとか、メタル好きとか、そんなイメージが先行しがちですが、その人はいたって真面目でおとなしく、物腰やわらかなビジネスマン。で、今日はその人が趣味のバイクの話をしていた。
「ボクがバイクに乗る時は、そうですね、ゆるいコスプレですね」
と言った瞬間、わたしは思わず吹き出していた。コ、コスプレですか? コスプレイヤーなんですね?
「どんな格好するんですか?」
興味津々。
「へっ? 普通に憧れてるヒーローと同じ服や装備を…」
ヒーロー! え、まさかの東映ですか?
「ちなみに自作なんですか?」
「いや、まさか」
……ややあって誤解に気づきまして。
たぶん知ってる人には当たり前なんでしょうけど、コスプレってのは「憧れのレーサーと同じモデルの服やヘルメットを着けて走る」ということを指すらしい。そのビジネスマンが羽の付いたライダースーツでシートにまたがったり、変身ベルトをつけて走ったりはしないそうです。あーびっくり。
それでふと思った。キャラになりきるコスプレと雑誌のモデルと同じ服を揃える行為の距離は、遠いようでいてすごく近いんだろう。そうだよ、きっと。












